千月見

子育てと、たまに仕事の話。スノーボード、キャンプネタが中心。

見えたものと見えなくなったもの

今更ながらに「負け犬の遠吠え」を読んでみた。既に浸透しまくっていて、再来年あたりには死語になってる感のある「負け犬」の本家本元を読んでいないことに気付き、ブックオフで安売りされていたので手に取ってみた。読んでみて、めちゃ面白かった。
私が日々感じて来たことや感じないことも含め、著者なりの整理法できれいに書かれている。ちょっと感動。負け犬の定義は「30代で未婚、子供無しの女性」。この本で言えば私は勝ち犬という扱い。
結婚や子供の有無で人が計れる訳も無く、勝ち負け云々で考えられる訳が無いモノを凄いネーミングでカテゴライズして未婚、子供無しという選択肢に光を当てている(実際、この本が売れて光はあたっただろうし)ところに、著者の頭の良さを感じます。
「結婚する、しない」とか「出産する、しない」をどう選んで来たか、については今の私の通り。私には結婚生活が見えてしまったし、子供のいる今後の人生が見えている。でも、一つを選ぶと選ばれていない道があるわけで、結婚しない、子供を産まない選択の先は私には絶対見えない。色々と想像することはもちろんできるけども。
本の中で負け犬と勝ち犬の違いを読めば読むほど、そんなに私変わったっけな?と思ったりもする。子供を生んだことで見えたものはたくさんあるけど、見えなくなったものもたくさんあるということだろうなぁ・・とこの本を読んで感じた。最近努力してないしなぁ・・。自然に任せて生活してるから、ほんとに育児ぼけしてるしなぁ・・。
バランスを取るのが大好きな私としては、見えなくなったものも少しは知ってみたいし、見てみたい。踵の低い靴をはいて、カジュアルな服装して、爪も短くはなってるし、メインの鞄はトートバッグという生活だけども、働く充実感や自分で稼いだお金を自由に使う快感や飲みながら愚痴を言う楽しさも知っているのだ。あー、私みたいな人向けに誰か雑誌作ってください。読みたい雑誌が無いの。
しかし、男性は自分よりも劣っている女性を選びがちな為、「自立している女性群」と「どうしようもない男性群」の中に結婚していない人が多いという論には笑ってしまった。だって同じことを思っていたから。


サツキができて強く思ったことの一つ、
「ビジネスは白黒はっきり効率化が大事やけど、生活にはグレーゾーンや裁量が必須。」
ハリケーンの襲って来た国が求めるみたいに全てを白黒はっきりできる訳はありません。人間育てるのに、いちいち予定たてて時間通り動いてられるかっ!と思うし、コストのかかる地下鉄のエレベータに今は本当に助けられている。YesとNoだけでない世界は大事だなぁ。